音楽に集中しろと言うヤツは音楽に集中してないヤツ

かの有名なジャパニーズロックバンドONE OK ROCKのボーカリストTakaさんについて少しばかり考え事をしたので記しておく。

そもそも何故このような事を考えたかといえば、Takaが日本人ファンの行動に苦言を呈したInstagram投稿がきっかけだった。まあざっくりしか見てないけど、要するに、彼らはなぜ海外でライブをするのか。日本でやったら確実に満員御礼、しかしあえて知名度のない海外でライブを開催→前知識なく、純粋に音楽で現地のリスナー達を夢中にできるかという所に挑戦したかった。ということでしょう。それが、いつまでも日本から熱心なファンが付いてきて、海外だと近距離で会えて話せて写真も撮れるからとかって、キャーキャー言って追っかけ回されて、常に最前にいる。彼らが本当に勝負したい現地の彼らを知らないリスナー達を差し置いて。熱心な日本人ファンが最前ではしゃいでるから、現地のリスナーの評価(リアクション)が目立たない。熱心な日本人ファンのせいで、いつまでも「邦ロック界の至宝のワンオク」から抜け出せない。本当は、もう既に立場が確立してしまった日本ではなくて、音楽やパフォーマンスを改めて審査される新人バンド的な立場の海外で、ちゃんと評価されたいのに。といったところだろう。

ちなみに、ここで言っておくと、私は特にONE OK ROCKのファンではない。聴けば格好良いな、とは思う。かと言って自分で積極的に聴くことはない。それはただ単に、好みの問題で。したがって私は特にインタビューを読んだわけでもなければ音楽を聴き込んだわけでもなく、彼らの思いなんて知ったこっちゃない。言ってしまえばそんなに興味は無い。つまりTakaが言いたかったであろう気持ちを長々と書いたが、あんなものは全部妄想に過ぎないのです。

 

私はTakaに対して常々、可哀想だな、と思っている。

「ワンオクのTakaに似てる。」

これは私が丁度高校生あたり、るろうに剣心の主題歌を彼らが手掛けたあたりにYouTubeの若手バンドのコメント欄に溢れてた決まり文句である。ONE OK ROCKファンはどこか唯一神Takaを崇めるかのようなフシがあった。

「ワンオクのTakaの方が上手いじゃん」

ファンがそう呟く度に「あいつそんなに歌上手いか?」「うるせえ馬鹿野郎Takaなんてただの二世のボンボンでコネで音楽やって金もあって大したことも歌ってねえじゃねえか」といったようなアンチを生み出すことになった。斯く云う私もあまり好きではなかった。勿論格好良いとは思ったけれど「「ワンオクのTaka」が好きだと言う人」が苦手だった。とんでもなく偏差値の低いファンが沢山いると思った。

それでも彼らはどんどんメジャーになってどんどん格好良い曲を書いて、今やシーンの中心にいる。CDアルバムを出せば20万枚売れる。私は、嫌いなわけではないが、日本の音楽シーンにアイドルやアニソンが入り込んでくることに拒否反応がある。先日見たビルボードの総合音楽チャートでは未だ殆どがAKB48だった。いくら配信や再生回数やバズりで総合したとしても、やはりCD売上が凄すぎて太刀打ちできない。音楽チャートなのに、音楽以外の部分で価値を創造しているモノがランクインしている。これは、純粋な音楽チャートではないと思った。だけど記録にはこれが残るのだろうとも思った。「2016年の音楽シーンを振り返りましょう。」ぞっとした。

私は、ONE OK ROCKは、今の日本で純粋な音楽だけを売れる、稀有で貴重で尊い存在だと感じている。だから私はONE OK ROCKが「僕達は日本のバンドです」と言い放つことには希望しかないと思っている。こんなに腐敗した「日本の音楽シーン」を土壌に、海外で頑張ってくれている。何故、普段はアイドルなどを批判している人達は、これを良く思わないんだろう。彼らが「日本の音楽」を背負ってくれようとしている、闘おうとしてくれている、どうしてそれが、喜ばしいことでないのだろう。

 

そしてやはり彼らは、ファンが残念らしい。この件に関して、Takaが普段ワンオクに興味の無い人やそもそも音楽を聴かないという人から批判されるのは、ある程度分かる。言わなくてもいいことまで、公に言ってしまった感は否めない。

しかしながら私がガッカリしたのはこの件に際して「もうライブ行きません」などとほざく輩がいたことである。「そんなこというんだ。どこそこのライブの時には現地の女の子に部屋番号教えて一緒に飲んで、そのままホテルに消えていったくせに」なんていう呟きがバズってた。だから、ほら、ワンオクファンは、ワンオクのTakaのファンは、これだから嫌なんだ。しかも、これのソースは「私が聞いた話では」だって。なんだこの薄っぺらい話。

こんな薄っぺらい話で、もうライブに行きたくないなんて、一体何のためにこの人は海外までライブを観に行ってたんだろう。ONE OK ROCKはロックバンドじゃないのか。握手券やチェキやサイン会を目当てにファンがCDを買うようなバンドなのか。そうじゃないだろ。ONE OK ROCKは、おまえの大好きなONE OK ROCKは、他のどんなバンドよりも格好良いロックバンドなんだろ。例え本当にそうだとしたって、音楽が良ければいいじゃん。そう思うけど、そうじゃないのか。どうなんだ。

私はTakaに対して常々、可哀想だな、と思っている。

きみは悪くない、きっと、私はきみのファンではなく何も知らないけど、きっと悪くない。悪いのは偏差値の低いファンだろう。私はつくづくそう思った。そしてきみは普段何にもきみに興味の無い第三者達から「天狗だ」「思い上がりだ」「何様だ」と罵詈雑言を浴びることになってしまった。本当に可哀想だ。

それに乗じた多くのメディアの存在も看過し難い。「ワンオクのTakaがファンに苦言」そう紹介すれば、彼のファンでなければ彼をバッシングするだろう。「天狗だ」「思い上がりだ」「何様だ」そう言われるだろう。更にそれを紹介すれば、もう彼らに良いイメージは持ち辛くなってしまう。どうして日本の音楽シーンに彼らが偉大な功績を残すまでの道程をこうも台無しにするのだろう。だからいつまで経っても日本の音楽シーンは音楽以外の大きな武器があるアイドルやアニメ界隈でしか市場を動かせないんじゃないか。だから、音楽が純粋に評価される機会が潰えていくのではないか。あまり同情したくはないがゲスもそうだろう。もう純粋に音楽を評価されることはないだろう。果たしてこれを「自業自得」と言い切って良いのだろうか。だからいつまで経っても、清廉潔白な「恋愛禁止」の彼女達の音楽ばかりが、日本の音楽シーンを代表してしまうんだろう。たとえそれが仮初めだとしても。いい子ちゃんたちが歌っている音楽しか、公では流せないんだろう

最早音楽はサブカルチャーだ。純粋に音楽を評価する人間なんて「音楽オタク」じゃないか。

 

繰り返すが私はONE OK ROCKを特別好きではない。むしろ全然聴かない。walkmanにも入っていない(と、思う)。

だけど彼らは格好良いバンドだと思うし、このくらいのレベルのロックバンドが日本の音楽シーンに当然の様にいてもいいんじゃないかって思う。新曲を出す度にMステに出たり、CMにも起用されたりして、当たり前のようにお茶の間にあって欲しいと思う。そうでなきゃ、あまりにもロックバンドが少なすぎるでしょ。現代。

 

追記

ダラダラと思うまま書き連ねていたら話がバラバラになってしまった…。

彼の発言(投稿)については、ONE OK ROCKを応援したいという個人的な想いと、ワンオクの(Takaの)ファンに対する個人的な嫌悪感(偏見)を加味すれば、支持したいと思う。だけど今し方、彼の発言をファンや他のアーティストが擁護しているのを見て気分が悪くなった。そうじゃない感。そうじゃない方向に「Takaは悪くない!」と煽動している感。彼の発言はやはりダサかったんだ。言い方も悪かった。擁護されて更に浮き彫りになってしまった。

こんなことで彼らの音楽に邪念が入ってしまうことが残念でならない。ファンでない私ですらそう思う。彼は間違っていたかもしれないが彼のファンならば面倒臭くて厄介な人達も沢山いそうだよなあ、なんて偏見で私は彼を擁護したい。それだけのはなしでした。